トムさんからの手紙
ラックプサン自助グループ代表のトムです。この度は、たくさんの寄附金をいただいて本当にありがとうございます。わたしたちの立場を理解してくださった日本人の皆様に心から感謝申し上げます。また、わたしたちのことをこんなにも考えてくれているんだと思うと深い感動に包まれます。 現在わたしたちのグループのメンバーは約120人で、比較的元気な60人はバンコクや他の都心に働きに出かけています。しかし、重労働には耐えられず、体調が悪くなり村に戻ってくるというケースが少なくありません。けれども、村で療養し元気になれば、また出稼ぎに行きます。 親をエイズでなくした子供たちは、みなさまのおかげでほとんどが学校に行って勉強を続けることができています。奨学金は寄附をくださった日本の方々のおかげで成り立っています。 個人的な話になりますが、私は2006年にMaha chulalongkorn rajawittayalai大学という大学のパヤオキャンパスでタイの伝統医学を学び、薬学と伝統医学の資格を取ることができました。HIVに感染している人にこういった伝統医学が役に立つのではないかと考え、来年に小さなクリニックをオープンさせることを考えています。 日本人の皆様のおかげでわたしたちのグループは子供たちも含めて元気に過ごすことができています。また、改めてわたしたちがどのように過ごしているかを報告したいと思います。 本当にありがとうございます。 2010年9月1日Khanitta Akatsuka(トム) |
GINAのスタッフおよびGINAをサポートされている皆様へ(2010年12月) 昨年秋から冬にかけて、この地域のHIVの患者さんたちは稲刈りで忙しくしていました。今年はタイの多くの地域で洪水がおこったためお米の値段が高騰し、そのため彼(女)らのつくるお米も高く買ってもらえることになり、これは嬉しいお知らせです。 現在私達の団体は、27人のエイズ孤児に奨学金を支給しています。この27人のうち15人は生徒自身がHIV陽性です。(残りの12人は両親がエイズで亡くなったものの生徒自身はHIV陰性です) 奨学金に必要な総費用のうち、80%はGINAをサポートされている皆様からの寄付金によるものです。皆様のおかげで、生徒たちは毎日学校で勉強して友達と遊ぶことができています。(写真もぜひご覧ください) 現在、私達の団体はスタッフが不足しています。というのは、資金のほとんどはHIVの患者さんやエイズ孤児たちの生活費となるため、スタッフを雇う金銭的余裕がないのです。そこで、患者さんやエイズ孤児にもできること、例えば掃除などは、手伝ってもらうようにしています。 もしも可能であれば、日本人の方にボランティアに来ていただくことはできないでしょうか。部屋と食事は(谷口巳三郎先生がつくられた)21世紀農場で供給できますから生活費はほとんど必要ありません。私は日本語を話しますからコミュニケーションについてはそれほど心配いりません。もしも日本人でわたしたちのプロジェクトに興味のある方がおられましたら教えてください。 トム(2010年12月) |
あけましておめでとうございます。 サワディ・ピー・マイ2554年(注:タイ暦では今年(2011年)は2554年となります) 先日は、寄付金をいただき本当にありがとうございます。 今月から21世紀農場に勉強にきてる高校生(注:谷口巳三郎先生の運営する21世紀農場には毎年日本から農業の研修に高校生が訪問します)がわたしたちの仕事を手伝ってくれることになりました。これまで使われていなかった古い家をきれいにしてくれたので、HIV陽性の人たちが作業をおこなえるスペースにしたいと考えています。 21世紀農場の近くにナーさん(仮名)というHIV陽性の女性がいます。ご主人はエイズで亡くなっていま。ナーさんは、農業をおこなうのですが、乾期には仕事がなく生活するのが大変だと言います。(注:タイは地方によっては年中穀物の栽培できる地域もありますが、ここパヤオ県は土が肥沃ではなく乾期には穀物の栽培ができません) ナーさんは、乾期にも栽培できるような野菜をつくれないかと考えています。私も将来エイズの治療に使えるような薬草を栽培できないかと考えています。実現できるかどうか分かりませんが、今年はこういった野菜や薬草の栽培の計画を考えたいと思います。 3月には二人の看護学生がボランティアに来てくれるとお聞きしました。私たち一同とても楽しみにしています。 トム(2011年1月) ************** |
トムさんから、「ラックプサン エイズ自助グループ」の2011年の報告書が届きました。 報告書によりますと、2011年はGINAの支援で合計24人の子供たち(小学生12人、中学生9人、高校生3人)に奨学金を支給することができたようです。 大人のHIV陽性者に対しては、これまでと同じように農業や職業訓練がおこなわれています。また、HIVに対する啓発活動を目的としたラジオ局での放送も続けられているようです。 活動の様子は写真をご覧ください。 |