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2006年8月27日(日) 米国、処方箋なしで緊急避妊薬が購入可能に

 8月24日付けのロイター通信によりますと、FDA (米食品医薬品局)が、18歳以上の女性であれば、性交後に服用して妊娠を防ぐ緊急避妊薬を医師の処方箋がなくても薬局で購入できるようにする、と発表しました。

 この緊急避妊薬は、女性ホルモンの一種が主成分で排卵を抑制する効果があり、「プランB」と呼ばれています。(ちなみに、「プランA」とは、コンドームや通常のピルなど、従来の避妊法のことを指します。)

 FDAは、処方箋なしで購入できるのは、現時点では18歳以上に限定しており、17歳以下については従来どおり医師の処方箋を必要とするようです。

 実は、「プランB」を処方箋なしで購入できるようにしようという動きは数年前からありました。ところが、安易な「プランB」の購入は、性感染症の拡大を招くという意見などもあり、論争が続いていたというわけです。

 この「プランB」を日本でも処方箋なしで購入できるようにしようという動きは、現時点ではないようです。

 日本では、「モーニングアフターピル」と呼ばれる緊急避妊薬がありますが、院内の処方、もしくは処方箋での薬局購入というかたちになります。それに、モーニングアフターピルは、通常「中用量ピル」を使いますから、副作用で吐き気をもよおされる人もいます。(そのため吐き気止めと一緒に処方することもあります。)

(谷口 恭)