HIV/AIDS関連情報
2006年10月1日(日) インド、刑法377条を直ちに撤廃せよ!
インドの同性愛を禁じる馬鹿げた法律については以前にもお伝えしましたが(「インドでゲイの合法化認められず」(2006年7月31日)、最近インドで開催されたアジア太平洋会議で、この法律が取り上げられ、それを9月27日のロイター通信が報道していますのでここにお伝えします。
同性愛を禁じる法律は刑法377条で定められており、男性同性愛行為をおこなったものは最高で懲役10年の刑が科せられることになっています。ある活動家によれば、インドの警察はこの法律を理由に、公園や路地にいるゲイを脅して金銭を搾取しているそうです。
現在、この法律をめぐってインド最高裁で審議がおこなわれています。
インド国民エイズ管理機構(NACO, National AIDS Control Organization)の代表者Sujatha Rao氏は言います。
「刑法377条を廃止しなければ、男性と性交渉を持つ男性(MSM)は社会からますます疎外されるようになり、その結果HIVが蔓延する。コンドーム配布のようなエイズ予防プロジェクトを利用しているゲイはわずか数パーセントに過ぎない」
一方インド内務省は、「世論は同性愛を認めていない」と述べ、この法律の廃止に反対しています。
しかしもちろん、この法律に反対する世論もあります。最近、何人かの作家、法律家、芸術家などが共同で、この法律を撤廃するよう求めた嘆願書をインド政府に提出し、その後、この法律に反対する世論が活発になってきているようです。
北部ウッタルプラデシ州でゲイの擁護をしている著名な活動家Arif Jafar氏は言います。
「私は警察に殴られました。留置されているときは、水ももらえず他の囚人から虐待を受けることもありました」
Jafar氏もまたゲイで、刑法377条により昨年は47日間にわたり刑務所に留置されました。出所してからもこの件でラクナウ(ウッタルプラデシ州の州都)の裁判所に出席しなければなりません。
「こんな法律はただちに撤廃すべきだ。私が経験したような屈辱は誰にも味あわせたくない」
氏はロイターの取材にそう答えています。
NACOはインドのMSMをおよそ250万人と見積もっていますが、これよりもかなり多い可能性も考えています。そして、MSMの25%がHIV陽性と試算しています。
UNAIDSのデータでは、インドのHIV陽性者は約570万人で世界一位です。
(谷口 恭)
同性愛を禁じる法律は刑法377条で定められており、男性同性愛行為をおこなったものは最高で懲役10年の刑が科せられることになっています。ある活動家によれば、インドの警察はこの法律を理由に、公園や路地にいるゲイを脅して金銭を搾取しているそうです。
現在、この法律をめぐってインド最高裁で審議がおこなわれています。
インド国民エイズ管理機構(NACO, National AIDS Control Organization)の代表者Sujatha Rao氏は言います。
「刑法377条を廃止しなければ、男性と性交渉を持つ男性(MSM)は社会からますます疎外されるようになり、その結果HIVが蔓延する。コンドーム配布のようなエイズ予防プロジェクトを利用しているゲイはわずか数パーセントに過ぎない」
一方インド内務省は、「世論は同性愛を認めていない」と述べ、この法律の廃止に反対しています。
しかしもちろん、この法律に反対する世論もあります。最近、何人かの作家、法律家、芸術家などが共同で、この法律を撤廃するよう求めた嘆願書をインド政府に提出し、その後、この法律に反対する世論が活発になってきているようです。
北部ウッタルプラデシ州でゲイの擁護をしている著名な活動家Arif Jafar氏は言います。
「私は警察に殴られました。留置されているときは、水ももらえず他の囚人から虐待を受けることもありました」
Jafar氏もまたゲイで、刑法377条により昨年は47日間にわたり刑務所に留置されました。出所してからもこの件でラクナウ(ウッタルプラデシ州の州都)の裁判所に出席しなければなりません。
「こんな法律はただちに撤廃すべきだ。私が経験したような屈辱は誰にも味あわせたくない」
氏はロイターの取材にそう答えています。
NACOはインドのMSMをおよそ250万人と見積もっていますが、これよりもかなり多い可能性も考えています。そして、MSMの25%がHIV陽性と試算しています。
UNAIDSのデータでは、インドのHIV陽性者は約570万人で世界一位です。
(谷口 恭)